マジックの業界には、プロマジシャンとアマチュアマジシャンが存在しています。
様々な芸能に言えることですが、ことマジックにおいては、趣味文化としてのマジックと芸能としてのマジックが両方発達しており、
最近ではお互いの垣根がほとんどありません。
マジシャンたちは事ある毎にプロマジシャンとアマチュアマジシャンの差って、違いってなんぞや?という話題で盛り上がり、白熱し、つばを飛ばし合っていつまで答えが出ない不毛な議論をします。
考え方は人それぞれで、一番多いのは「マジシャンとしての収入だけで生活できればプロ」という答えです。
そして「1円でもお金をもらったらプロ」という意見もあります。
私はプロとアマの間に「自称プロ」というカテゴリを付けて分類しています。
アマは単純に趣味としてマジックを楽しんでいる方々であり、プロだのアマだのの論争に巻き込んだり引き合いに出したりする必要のない層だと思っています。
マジシャンの演技を見て楽しみ、自分でネタを作ったり買ったりして楽しみ、マジックバーをはしごしたり、
好き好きに楽しんでらっしゃいます。
さて、プロか自称プロかの違いですが、
これは私が考えるに「意識」の問題だと思います。
お客さんに対して楽しんでもらおうという意識がしっかりあるのか、それとも観客は無視して自分の好きなように演じ続けるのか。。。
現場に行ったときに周りの事をしっかり考えて、円滑に仕事が出来ているのか、清潔感はあるのか。
そして、百発百中でウケて「また見たい」と思わせることができるか。
これらの仕事として当たり前の事柄がしっかりと実行できているかどうかがプロと自称プロの差だと思っています。
私はたとえ少なくてもお金を貰えばそこに仕事として責任は生じると思います。
与えられた時間の範囲内でお客さんを楽しませる責任はもちろん、自分が好き好んで身を置いているマジック業界への責任。
それをどれだけ自覚しているかが大切だと思います。
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